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三 嶺

みうね(さんれい)

 


 

8月12日 皿ガ峰 、石鎚山に続いてずっと心に秘めていた三嶺に登ってしまった 本当は近くの白髪山に登る予定で、高知自動車道南国ICから香美市(旧土佐山田)、大栃を経由して白髪山登山口を目指していたら、途中の三嶺光石登山口を通過した 瞬間に、どうせ此処まで来たのなら三嶺へ、と方針転換

この判断が良かったのか悪かったのか 登山中に何度も悔やんだ このフスベヨリ谷ルートはかつては高知県の登山家にとって他県の人に対して自慢するほど良いルートだった しかし、2年前に土石流が発生して登山道がメチャメチャい崩れてしまっていた

橋が流されているので、急流の中の飛び石を危ない目をして何度も越えて、沢が岩石と大きな流木に覆われ、その岩石を乗り越えて道無き道を登っていく 赤い目印のテープが少なく、これを見つけるのがまた難しいので、何度も立ち止まって捜すので遅々として進まず 普通の登山道に比べてスピードは半分にも達せず、刻々と時間だけは過ぎていく 
スタートして3時間を経過し12時になっても山頂は遙か上空 赤いテープを見失うたびに、何度も引き返そうかと思った

それでも登る意欲が持続できたのは、所々で姿を現わす珍しい山野草がたくさんあったから イワタバコ、ホソバヤマハハコグサ、ヒメキミズヒキ、ミヤマタニソバ、アケボノソウ、オオキツネノカミソリ、オタカラコウ、サンコタケ、シコクフウロ、シモツケソウ、タカネオトギリ、トゲアザミ、ツリガネニンジン、ウナヅキギボウシ、ヤマシャクヤク等々

4時間50分かかってやっと山頂に 360度の景色は最高 シャッターを押しまくる しかし残念ながら、剣山と次郎笈は雲の中 それ以外は全部見える 池も、ヒュッテも雑誌の写真の通り ヒュッテでおむすびをいただいていると、もう14時

子供を含む多くの登山者がいたが、殆どの人は徳島県側のルートから登ってきている もう帰りはあのルートはもう2度と嫌だ 別ルートを、と思っていたが、たまたま登山口を私達より前に出発してカヤハゲルートを登ってきたグループの話しとして、熊の足跡があったとか となると距離は大幅に長いカンカケ谷ルートを降りるしかない
地図上は3時間50分かかるがもう降りるしかないので、疲れた身体に鞭打って下山開始

いったん下って、西熊山を登り、お亀岩まではまずまずの道だったが、家内も私もだんだんと足が痛み始めて、スピードは思うように上がらない それでも暗くなるまでに降りなければそれこそ道に迷ってしまうし、崩れた崖の道は危険きわまりないし それに熊も

二人とも必死になって歩いたので、なんとか危ないルートを越え、赤いテープを見失うこともなく八丁ヒュッテにたどり着き、そこからは往路と同じ道だったので、ホッとしながら、それでも登山口にたどり着いたのは18時過ぎ

やっとの思いだった もう2度と高知県側からの挑戦はしないだろう

 

カシミール画像

 

 

(画像はクリックで拡大 文字が不鮮明な場合は再度のクリックでさらに拡大し文字も鮮明になる)

八丁ヒュッテ

往復路の合流点 ここへ帰ってくるまでが大変だった

 

崩れた登山道

左下は数十bの断崖絶壁 本当にここを通の? どうやって?

 

急流渡河

橋が流されたところは飛び石を渡る 見た目より水量多く、流れも速い 
ちょっと間違ったらザブン こんなところが数回ある

 

苔むした木橋

苔が一杯で湿っているので滑らないように

 

これが登山道?

赤いテープが頼りだが、なかなか見つからない 私達初心者にはあまりにもテープが少なく、
何度も何度もテープを捜して立ちすくむ もっとテープを!!!!

 

これも登山道?

こんな急斜面で、しかもこんな岩の間を縫って、少ないテープを捜しながら

 

もっと酷い登山道

写真ではわかりにくいが、沢の中央が土砂で盛り上がっていて、その尾根の部分に赤いテープが
このすぐ上が崩落し、土石流となって下流の大木や登山道、橋を押し流した
もう4時間近くも歩いているのに、これからまだ頂上は遠く、1時間以上かかりそう

 

艱難乗り越え山頂へ

地図上ではこのフスベヨリ谷ルートは3時間40分だが、私達は4時間50分かかった もうこのルートは嫌だ
頂上には徳島側から登った大勢の人が なんと小さな子供まで そんなに楽なコースなのか と悔やんでも後の祭り

 

天狗塚・綱附森・白髪山方面

右へ進めば西熊山経由天狗塚へ 左に進めば剣山方面への縦走ルート

 

矢筈山山系

右から津志岳、黒笠山、矢筈山、烏帽子山、寒峰、中津山、国見山が見える

 

頂上ヒュッテと剣山方面

頂上ヒュッテ、その後ろに塔丸と丸笹山、剣山と次郎笈はガスの中

 

西熊山付近から見た三嶺

下山はカンカケルート 西熊山からお亀岩を経由する 途中西熊山付近から見た三嶺は
笹原に覆われて、見た目は美しく雄大さを感じるが、登るのはシンドイ

 

西熊山近くの広大な笹原と矢筈山系

 

西熊山山頂

三嶺からの下山ルートは殆ど天狗塚までの縦走ルートを辿る 縦走なんてできるはずがないと思っていたが、
徳島側からだったら今日よりはかなり楽にできるのでは、とちょっぴり自信らしきものが

 

下山ルートお亀岩分岐

頂上から1時間40分もかかってやっとお亀岩分岐 この左下にお亀岩ヒュッテがあり、
その横を通ってこれまた岩だらけの荒れ果てた急坂を下っていく
二人とも足の痛みが強くなり、最後まで下山できるか、不安が頭をよぎった

18時過ぎ、なんとか光石登山口に到着

 

この日出会った山野草

アケボノソウ ヒナノウスツボ
   
ヒメキンミズヒキ ホソバノヤマハハコ
   
イワタバコ ミヤマタニソバ
   
オオキツネノカミソリ オタカラコウ
   
サンコタケ シコクフウロ
   
シモツケソウ タカネオトギリ
   
トゲアザミ ツリガネニンジン
   
ウナヅキギボウシ ヤマシャクヤク
 

 


renew:2016/05/11

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